中坊進二の日記は消えない


坂本龍馬が北辰一刀流の剣の達人はとても有名です。
それは口頭による伝聞で、証拠となるものはありませんでした。
しかしこのたび、それを裏付ける巻物が見つかり、
龍馬が本当に免許皆伝の腕前であることが証明されました。
時代劇マニアの中坊進二はとても喜んでいました。

たった150年ぐらい前のことですが、
意外と歴史は分からないものです。
または、たった150年前だからこそ、
こうした口伝が残っていたのかもしれません。
これが400年前の戦国時代でしたら、
口伝による情報は全く残っていないと思います。
戦の情報などは、
記録官(そういう役職者が居たらしい)が残した情報だけが頼りです。

今の時代はコピーがあるので、仮に古文書が焼失しても過去の記録は残っています。
また、そのコピーはインターネット上で保管されていることもあり、
そう簡単には記録からは消えません。
中坊進二の日記も、ネット上に漂い続けていると思います。
いまから200年後になっても、西暦2000年に何が起きていたかが、
きちんと後世に伝わると思います。
中坊進二の日記がそれまで残っているかどうかは、流石に分かりませんが。

ただしそれは今の科学技術が通用する場合かもしれません。
宇宙に進出して、恒星間移動が当たり前になれば、
銀河系のたった一つの歴史など忘れ去られるかもしれません。
もしくは、インターネットとは全く異なる概念の
情報共有システムが登場するかもしれません。

歴史を正しく伝えるのは、意外と難しいことです。
正式な文献があっても、万人に認められなければ、
無かったことにされるかもしれません。
焚書とはちょっと違いますが、時代にそぐわないものは、
消えてしまうこともあるのです。
中坊進二の日記なら、真っ先に消されるかもしれませんね。
その時は、彼のハードウェアを漁って、再アップロードしておきます。